隠居オンナ、と銘打ってますが、これには訳があります。

 今私は、実はウツ回復途上にあります。ウツになった原因は、30代に大病、子育て、親族間トラブル、ビンボー(笑)と、いろんな要因が重なってぶっ倒れました。

 人は2つ以上のトラブルに見舞われるとぶっ倒れます。怖いですよー、ウツ。まさか私が!と焦りましたが、学生時代の友人にウツ先輩、ウツ後輩がいて、色々アドバイスをもらったり、笑いにしたりして助かりました。

 人により症状はほんとに全然違うのですが、私の場合、まずはすごい疲労感とともに両腕が上がらなくなったのです。明日のジョーのラストシーンを思い浮かべてもらえばわかりやすいです。

 真っ白に燃え尽きた感。

 それからまあ毎日さめざめと泣いてばかり。枕を濡らしていた訳ですよ。悲観の極みですな。料理も掃除もできなくなって、大変でした。お薬でだいぶラクになるまで1年半かかりました。

 この間、記憶も曖昧で、まるで健忘症になったかのようです。

 ウツになると、どうしても自分の生き様を見直すわけですよ。

 私はせっかちで生き急ぐような性格を見直し、もう野望とか抱かずに、いろんなことに抗わずに、流されて生きてみるのもいいんじゃないかと。

 そう思ってから、だいぶ力も抜けてきましたね。

 だから今は別にウツだけど不幸ではない。

 むしろ身近にあるたくさんの小さな幸せに敏感になりました。これはまことに良いことであります。自分のできること、できないことも明確になってきます。いい意味での諦めというか、等身大の自分を客観視できるようになりました。ケガの功名ですなぁ。というわけでちょっと一歩ひいたところから世の中のよしなしごとを綴っていきますのでよろしくです。

 ほんと。全然暗くないから(笑)。

 一番嬉しかったのは友人達があたたかく受け入れてくれたことです。

 ある友人が「ユーはユーだから」と言ってくれた時には、涙が出ました。

 人生ほぼ半分の40代にウツになったのには何か訳があるのかどうかはわかりませんが、もっとスローに自分の声を大切にしつつ生きて行きたいな〜と思っています。なんちて。