娘の義務教育が終わった。

つまり高校受験が終わった。

1年前、中学の学年主任から「受験は団体戦ですから」と、言われてから始まった一連の流れは、想像していたよりキツかった。

というかストレスが溜まりに溜まった。本人より親の方がもしかしてキツイかもと思った。

そもそも親に「勉強しなさい」と言われたことのない私が、娘に「勉強しなさい」とはなかなか言えない。

だが、娘がダラダラしていると、言いたくもなってくる。しかし、そこはガマンガマン。

うまく勉強に持っていくのが私の仕事だった。

例えば、「熱血!岡部塾、開講ー!」の掛け声とともに、歴史のクイズを出しまくったり、中学英語を思い出しながら、つたない英語で話しかけてみたり、洋楽を流したり。あの手この手である。
読書タイムの本はさりげなく受験によく出る古典を買い与えたりもした。

しかし、唯一の誤算は頼みにしていた理系の夫がまったく役に立たないことだった。
問題の答えは分かっても、それを説明する日本語がヘタなのだ!
ともすると完全文系の私が頑張って説明していたりした。

塾に通ったのは、たった1年だったけれど、送迎も大変だった。もちろん塾代もね!

志望校を決めるのも最後まで悩みに悩んだ。
家から片道1時間半以上かかる超進学校か、家から車で10分のまあまあの進学校か。

実際に通ってみるのを想定して、遠くの超進学校に行ってみたら、「無理だ…」と娘。
確かにあまり体力のない彼女にはキツいだろうと判断。
QOLを考えて、ランクを少し下げて、最終的には近くの進学校にした。

本番に弱いらしい娘の合格発表は緊張した。
数日前には、風邪の身体をおして、1人で神社に合格祈願にも行った(笑)。

自分の高校受験の時は何にも考えていなかったことを思い出す。
塾なんかない田舎町の、のんびり受験だった。

だから、今の子たちが置かれている情報過多な世界が、なんとなく余裕がなくて、かわいそうだな、と勝手に思ったりもする。

何はともあれ終わった。
制服やら準備にえらいお金がかかり、お財布はすっからかんになったが、とりあえず、少しのんびりしようと思う。

鏡を見た私の頰にはストレスでできたとおぼしき肝斑だけががっつり残った。