前回と前々回は、ハーブチンキの作り方を紹介しました。ハーブをアルコールに漬けるだけで、拍子抜けするくらい簡単にできると思った方もいらっしゃることでしょう。
さて、チンキを作ってみたはいいものの、意外と困るのが使いこなし方かもしれません。簡単に作れるので、いろいろな種類で試してみたくなって、気付くと冷蔵庫にチンキが多数ということも。
今回は、ハーブチンキの活用術としてクリーム作りを紹介します。基材には、植物油、ミツロウ、シアバターを使って、トロリとしたテクスチャーに仕上げています。チンキは月桃を使います。月桃は、日差しが強くなるこれからの季節におすすめのハーブです。精油は、月桃のスパイシーで甘さのある香りに合わせてチョイスしました。
◎ 材料
ホホバ油 | 25ml |
スイートアーモンド油 | 10ml |
みつろう | 3g |
シアバター | 3g |
ハチミツ | 豆さじ2 |
月桃のチンキ | 1.25〜1.5ml(月桃10g、ウォッカ100mlで作ったものです) |
精油 | ・フラゴニア 2滴 ・フランキンセンス 2滴 ・ベルガモット 2滴 ・パチュリ 1滴 |
◎ 作り方
① ホホバ油、スイートアーモンド油、ミツロウ、シアバターを耐熱の器に入れて湯煎にかけてときどき混ぜます。
② 写真のように、ミツロウとシアバターが完全に溶けたら火から下ろし、ハチミツを加えてよく混ぜます。
③ 月桃チンキを数回に分けて少しずつ加えながら、分離しないようによく混ぜます。
④ 広口の遮光ビンに移してかき混ぜます。周りが固まってきたら精油を加えます。加える順番は、パチュリを最初に。その他は、どの順番でも構いません。パチュリは1滴が出てくるまでに少し時間がかかります。パチュリを先に入れて、そのあとに滴下しやすい精油を入れると、クリームの固まりすぎを防ぐことができます。
⑤ 精油を加えたらよく混ぜて、だいたい固まったところでフタをします。
常温で保存可能。2カ月くらいを目安に使い切りましょう。使うときは、スパチュラで小豆2粒大くらい取るとよいでしょう。
◎ 月桃のプロフィール
ショウガ科。ポリフェノールが豊富で抗酸化作用があるため、日焼け防止にも役立つ。沖縄でよく飲まれている「サンニン茶」は月桃のハーブティーのこと。スパイシーでほのかに甘い香りがする。レモングラス、ペパーミントとブレンドするとさわやかさが加わり、初夏〜夏のハーブティーとしておすすめ。