何故か私は白い靴をよく履いてきた。
今も白、もしくはベージュ、ライトグレーなど、白に近い靴が多い。
サンダルもスニーカーもヒールもスリッポンも。

その中のお気に入りの白いサンダルが先日壊れてしまった。
いや〜ん、と涙目でスリスリしていた時、そういえば、なんで私は白い靴を多く持っているのだろう、と思った。
黒っぽい服装が多いので、足元を軽く見せたいから?
うーむ、それだけではないような。
過去には「白い靴って変質者っぽ〜い」と笑われたこともある。
なぜ私はよく白い靴を履くのか?
うーむ…。

その事実をよく考えてみて、しばらくモヤモヤしていたが、はっ!と過去の私の足元が突然フラッシュバックした。

白い革の(いや、合皮だったかもしれないけれど)ストラップシューズに白い靴下を履いた可憐な?私の足元…。

それはまさしく、遠い日の高校の制服姿だった。
あれが私の白い靴フェチのルーツか‼

なんで、高校の制服に白い靴なのよ、と思われるだろう。
そう、私が通った女子高の制服はかなり変わっていたのだ。

進学校でもなくガラの悪い高校でもない。女子がひたすら、ウフフフ、アハハハハ、としているおっとりした女子校だった。昔は花嫁見習いのために行く女学校だったらしい。

その夏服が、青緑色の身体のラインが出るワンピース(妊娠してないかわかるように身体のラインを出させられた!)に、ブラウスは白の大きな丸襟、パフスリーブ(ちょうちん袖ね!)、そして靴がまさに「白の革靴」という決まりだったのだ。

白靴フェチはここから始まったのですな!

白の革靴というのはかなり特殊で、近隣の高校からは、一発で、「あ、あそこの高校ね」とわかってしまう。

しかし校則なので、みんな白のストラップシューズやローファーを履いていた。白い足元の女の園である。

やっと自分の白靴フェチの原点がわかって、なんだかすごくほっとした。
ちなみに冬服はセーラー服に黒の革靴だったけれど。

そうかぁ、高校の時の靴が原点だったかと、うんうん納得しながら、壊れてしまったお気に入りの白いサンダルをなでなでして、今までありがとう、と言って処分した。

私の白靴フェチが今後も続くのかはわからないが、トシをとってから、気づくこともあるんだなと感慨深く、靴箱を眺める私なのだった。