先日、約10年ぶりに家用眼鏡を買った。
もっと早く買えよ、とここはツッこんでほしい。

今まで使っていた眼鏡のかけ心地の良さに(スポーツ対応だったのかな。軽かった)、ずるずると時が経ってしまった。

だが、最近少し見えづらくなったのと、レンズがあまりに傷だらけなので、思い切って?買い換えることにした。

今では先代となってしまった、その眼鏡をかけている間、いろんな事があったなあ。

娘の成長、自分の老い?、父が亡くなったこと、母が倒れたことなどなど。嬉しいことも楽しいことも悲しいことも眼鏡と一緒にいっぱいあった。

ひとしきり感慨に耽りながら、丁寧に眼鏡を拭いた。

まずは眼科で処方箋を書いてもらうため、重い腰を上げ、いざ検査へ。

ド近眼にちょっと乱視が入る私の視力検査は時間がかかる。
黒い検査用眼鏡(いっぱいレンズを重ねられるもの)をつけた私は、見え方に慣れるため、そのまま待合室に。

仰々しい検査用眼鏡をかけた私の姿に一瞬みんなが笑いをこらえているような気がして、恥ずかしかった。

自分でも吹き出しそうだった。あまりのおかしさに記念にその姿をそっと自撮りした。
でも、新しい眼鏡のために耐えなくては。

やっと処方箋をもらって、そのまま眼鏡店へ直行。

さんざん迷ったあげく、もう迷うのにも疲れたころ、ようやく今までより軽いかけ心地の一本に辿り着いた。
もう、デザインよりかけ心地優先なのだった!

そう、眼鏡は締めつけがきつかったり、重すぎると、私の場合、たいてい頭痛がしてしまう。だから、できるだけ軽い方がいいのだ。

よし。もうこれでいいや、と眼鏡選びに疲れた私はなかばヤケで注文。

度数が高くてビン底レンズになるのをなるだけ避けるため、できるかぎりの非球面薄型レンズを注文。

やっと新しい眼鏡を作ることができたという満足感とともにその日は帰宅。

後日、眼鏡を受け取りに行った。
ピカピカの眼鏡ケースに入れられたそれをウキウキしながら持ち帰って、コンタクトレンズを取ってから、いざ装着。

うおおー!よく見える!
今までのはなんだったんだ、と思いながらブンブン首を振ってあたりを見回す。
若干ビン底レンズがフレームからはみ出してはいるが、それは私の視力が低すぎるせいである。

人は新しいものと交換すると、あれだけ浸った思い出は何だったの?というぐらい、すぐ忘れて新しいものに夢中になる。

眼鏡の買い替えも、新車に買い替える時と同じだ。
今までの車をすぐ忘れちゃって新車に夢中になる、的な。
割とアッサリしたものだ。

古い眼鏡は、よく拭いて、何かあった時のためにしまっておこう。

さあ、これで春ドラマ鑑賞も楽しくなるぞー!
と、なんだかはしゃぎたくなる、眼鏡10年ぶり買い替え譚でした。