「富士〜サファリパーク♪」を「アサリパーク♪」と歌っていた娘がもう受験生である。
田舎の公立中学校の普通の受験生とは言え、昨今の中学生は勉強に部活にとても忙しくて、ちょっとかわいそうになる。
私は喘息持ちだったので、中学校を3分の2ぐらいしか行ってないから、自分の娘を見ながら初めて「普通の中学生」を疑似体験している。
毎日勉強と部活に明け暮れるって、大変そうだけど、なんて新鮮で幸せなことでせう!
普通の教育を受けるって大切なことなのだな。
そうできなかった自分を顧みながら、よく高校に行けたなと思う。
つい先週、3年間の部活が終わり、娘は卓球のラケットを静かに床に置いた(笑)。
これからは受験生モードに突入するわけだが、まだあまり切り替えはできていない。
学校の先生曰く、「部活が終わるともれなく太りますから」ですって。
ガリガリの娘も少しはプリッとしてくれるだろう。
高校見学も夏休みとともに始まる。うちは県立2校、私立2校。
友達、もしくは一人で自力で行くのが約束だ。
そして夏休みになるとほとんどの子が塾に通い出す。
うちは、春から食費を削って塾に通っているのだが、夏期講習代金とか模擬テスト代金とか、はんぱなくむしりとられる。
私が中学生の頃は、街に塾なんてなかったから、気楽なものだった。
将来も何も考えずにフランキー・ゴーズ・トゥー・ハリウッドばかり聴いていて、「あ〜ムチが欲しいな」などと、とんでもないことを考えていたっけ。
言うまでもなくリラックスして、暮らしていた(笑)。
私は高校を、歩いて行けて、坂がなくて、途中で買い食いができればいい、という条件で選んだ。
結果、おっとりした県立の女子校(秘密の花園)に行ったのだが、意外と楽しく変態のまま過ごせた。進学校でもなかったしね。
地方は、県立の方が私立より学力が概して高い。それに何よりお金がかからないので、圧倒的にみんな県立を目指す。
私立は施設(セブンイレブンが入っているところもある!)を充実させたり、特進や特待コースを設けたり、予備校並みの授業をしたり、制服を可愛くしたりして頑張っている。
うちは、経済的に県立しか行けませんよ、と娘に言ってある。もしくは、私立の全額免除の特待(無理無理)。
で、とりあえず私立の方にキリスト教系高校を組み込んだら、般若心経をこよなく愛する娘は、顔を曇らせて「キリスト教はなぁ…」と初めてこだわりを見せた。「真言密教系とか、ここらへんにはないから」と説得した。そんな高校があったら私が行きたいものだ。
普通、キリスト教系というと、ミーハーな感じにキャッキャするんだろうけれど娘は違った。
「校長はガイジンでナイスグレーだから」とか、いろいろ言いくるめたら、しぶしぶ納得した。
とにかく、忙しくなりそうな夏休みである。
送迎でヒィヒィ言うんだろうな。
自分とは違い、普通に中学生している娘を、普通にバックアップできる喜びを噛みしめながら、頑張ります。