早いもので2015年もあとわずか。師走は「大掃除」の3文字に気分が重くなる時期です。私は日頃、拭き掃除に重曹を使っていますが、年末には特にお世話になっています。

重曹(炭酸水素ナトリウム、ベーキングソーダ)は弱アルカリ性なので、油脂などの酸性の汚れを中和して落としてくれます。コンロまわりの油汚れはもちろんのこと、シンク、冷蔵庫、床や壁、トイレ、お風呂の掃除など、家中のあらゆる場所で重宝します。

重曹を使うメリットはいろいろありますが、合成洗剤よりも手荒れの心配が少なく、エコロジカルなことが一番に挙げられます。また、風呂用、キッチン用など、いろいろな種類の洗剤を用意せずに済むので経済的です。そして、忙しいときに特にありがたいのが、「重曹が自然に仕事をしてくれる」ことです。こびりついた汚れにティッシュペーパーと重曹水でパックしてしばらく置いておくと、重曹が勝手に汚れを落としやすくしてくれるので、その間に自分は別の仕事ができてしまいます。

私がよく使う重曹水は、精油をプラスした「アロマ重曹水」です。精油を加えることによって、芳香性や抗菌・防虫作用の性質を生かした掃除アイテムにグレードアップします。植物は、自らの芳香成分を使って虫や鳥、真菌(カビ)などの外敵から身を守っているため、どんな精油にも多かれ少なかれ抗菌・防虫作用があります。また、掃除をしながら室内にほんのりといい香りがすると、憂鬱な掃除も少しだけ楽しくなります。

香りに癒やされながら、掃除が楽になり、抗菌力まで利用できてしまう、まさに「1+1=3」の掃除アイテム。今回はそんなアロマ重曹水の作り方と使い方を紹介します。

レシピ

約900ml
重曹(掃除用として売られているもの) 小さじ2
精油 2滴
1リットル以上のペットボトル

ペットボトルに水と重曹を入れてよく振り、精油をペットボトルに滴下します。まとめて作っておいて、必要なだけスプレー容器に移し替えれば、使用するたびに作らずに済むので効率的です。

使うときは、よく振ってから汚れにスプレーして拭き取ります。ほんの少しだけ時間をおくと、より楽に汚れを落とせます。頑固な汚れにはティッシュペーパーを置き、その上からスプレーしてパックしておけば、その間に別の場所を掃除できてとても便利です。放置しすぎてペーパーが乾燥してしまった場合は、またスプレーすればすぐに拭き取れます(とはいえ、あまり放置し過ぎないように注意しましょう)。

このアロマ重曹水、精油は揮発しやすい軽めの香りのものを使って、薄めの濃度で作るのがコツです。濃厚な香りはインパクトが強いうえ、香りが長時間残ってしまうので、ハウスキーピングには向いていません。おすすめなのは、ラベンダー、レモン、ペパーミントです。1種類でもブレンドでもお好みで。

掃除後にはミツロウクリームでハンドケアを。そして、がんばって掃除した日の夜は、オートミール入りのアロマバスソルトのお風呂に浸かって1日の疲れをゆっくりと癒やしましょう。

レシピ

天然塩 大さじ1
オートミール 大さじ1
精油 4〜5滴
ガーゼ(30cm四方) 1枚

天然塩とオートミールを器に入れて、精油を加えてよく混ぜます。これをガーゼで包み入浴時にバスタブへ入れます。お湯が白濁してきたらオートミールが溶けてきた証拠。少しとろりとした感触があると思います。このとろみが肌の保湿に役立ちます。
photo

さらに、お好みでドライハーブを加えると視覚的にも楽しいバスソルトになります。今回、私も久しぶりにオートミール入りのバスソルトを作りました。精油はゼラニウム、カモミール・ローマンを各2滴、ローズウッドを1滴入れました。また、ローズ、カモミール、レモンバームのハーブも加えて見た目にも楽しめるバスソルトにしてみました。今日は大掃除Dayではありませんが、大掃除するときの「ごほうび」というモチベーションにします(笑)。