私はアロマテラピーのレシピノートを作っています。ノートには、クラフトのレシピはもちろんのこと、芳香浴をしたときの精油のブレンドも記録しています。私だけかもしれませんが、料理と同じように、モノを作ったときの記憶というのは実に曖昧なものです。レシピを記録しておけば、同じものを作るときにとても便利です。そのことに気付いたのは、本格的にアロマテラピーを勉強し始めてからのこと。それまで10年近く、作っただけで記録してこなかったことが今や悔やまれます。。

このノートには、日付、材料、作り方だけでなく、香りの印象もできるだけ一緒にメモするようにしています。また、作製途中につかんだコツや失敗例、材料に対する感想などの付加的な情報も記録しています。

最初は、次回クラフトを作るときのための記録でしかありませんでしたが、情報量が増えてきたノートを見直してみるとおもしろいことに気付きます。1つは、季節と香りの関係。季節によって、使用する精油の傾向がわかります。一般的に、春夏は軽め、秋冬は重めの香りを使う傾向があるとと思います。私の場合もだいたいそんな感じで、春は花の精油、夏は柑橘系とハーブ系を合わせた軽い香り、秋〜冬はふくよかでほんのりと甘みのある香りやパワーが沸きそうな強めな香りを好んで使っていることがわかりました。

もう1つは、精油のさまざまな作用を期待しているタイミングがわかることです。たとえばバスソルトの場合、当たり前と言えば当たり前ですが、風邪気味のときとリラックスしたいときとでは精油の選択が違います。精油の種類だけでなく、「寒気がするから温まって元気になりたい」とか「ほっこりと安らぐ香り」といったコメントを付けておくと、いつ、どんなものを必要としていたのかがわかります。こうした情報は、体調がイマイチなときに役立っています。

また、自分が好んで使う精油と、持っていてもあまり使わない精油もよくわかります。私の場合は、ラベンダーと柑橘系が圧倒的に多く、スパイス系や重い香りはあまり使っていません。いつも、スパイス系の精油を使いこなせたらかっこいいなぁと思いながらも、なかなかマンネリから脱却できずにいるのですが。。

そのほかに、ブレンドをたくさん試作する「香りの実験」みたいなことをするときにもレシピノートが活躍します。嗅覚というのはすぐに疲れてしまう(鼻が利かなくなる)ので、たくさんの匂いを嗅いで配合を覚えておくのはとても大変だからです。ノートに記録しておけば、気に入ったブレンドをすぐに作れるので精油と嗅覚の節約にもなります(笑)。

さて、今回は私のレシピノートの中から、夏向きのスプレー2種のレシピを紹介します。

◎ 虫除けスプレー

無水エタノール 5ml(小さじ1)
精製水 25ml
精油
・シトロネラ 2滴
・ゼラニウム 2滴
・レモングラス 2滴
容量30mlのスプレー容器

 

◎ フットスプレー

無水エタノール 5ml(小さじ1)
精製水 25ml
精油
・ティートリー 2滴
・ペパーミント 2滴
・レモン 2滴
容量30mlのスプレー容器

 

◎ 作り方
① 無水エタノールを計量してからビーカーなどに入れ、スプレー容器に移します。
② 容器に精油を加え、軽く振ってから精製水を加えます。
③ フタをしたら振って混ぜ合わせます。使う前も軽く振ります。

シトロネラ、ゼラニウム、レモングラスはいずれも虫除けに役立つ精油です。最近では、無害な虫除けとしてシトロネラのスプレーが売られているのをよく見かけますね。オーガニック素材で作られている無香料ジェルに精油を加えて虫除けジェルにするのもOK。また、素焼きの小物や石などに精油を垂らして窓際に置いておくのも虫除けになります。小さな子供やペットの手が届かないところに置きましょう!

フットスプレーに使ったティートリーとレモンは殺菌・消毒作用に優れ、ペパーミントは清涼感を与えてくれます。無香料のボディーパウダーを使って、このブレンドのボディパウダーを作るのもいいですね。

そんなわけで、みなさんもアロマクラフトを作る機会が増えてきたら、ぜひ1冊ノートを作ってみてください。必ず役立つときが来ると思いますよ。