名前表を見て、どれだけイケメンパラダイスなのかと、期待に胸を膨らませて、高校初登校した娘は、無表情で帰宅した。
「一応ざっとチェックしたけどイケメンはいなかったよ」。
そりゃそうだ。あなたの好きな高橋一生やら田中圭やら及川光博やらチ・チャンウクみたいな男がそこらへんにいるわけではない。
いたら、パニックになるのだ。
ジャニーズ系のわかりやすいイケメンと呼ばれる人達には興味のない娘ではあるが。
高望みというものだよ、思春期ちゃん。
そして、何をもってしてイケメンというのか、と少し話し合った(笑)。
「オトコは顔じゃないよ。性格と、全体の雰囲気だから!」と私。
「わかってるけどぉー、その全体の雰囲気って、わかりにくい」と娘。
確かに。
まだ思春期の少女にはそこらへんは難しいのだ。
言ってる自分も具体的に話すとなるとよくわからない。
「ダライ・ラマも言ってるよ。『あらわれじゃなくて、ありようを見よ』って。つまりあれだ。
ルックスじゃなくて、生き様を見ろって」。
と一応深い事を言ってみる私。
「そんな事言ったって高校生のメンズに生き様も何もなぁ〜」と娘。
まあ、そりゃそうだ。でもきっと優しくて、いい人いるかもよ、と言ってみる。
青春。
イマドキに言えばアオハルだなぁ、とニマニマしてしまう私。
いつか恋をするんだろうなぁ〜と、自分の不毛の女子高時代と比較して、ちょっと羨ましくもある。
ま、まぶしい…。
と、娘に「男はルックスじゃない」的な偉そうな事を言っていた舌の根も乾かぬうちに、私はテレビの前でワールドカップを観戦しながら、
「キャー!エジル〜!やっぱ一番好き!」!
「ロナウドー!オトナの色気出まくりだね!私の庭師っ!←妄想」
「今期はフォルランがいなくなっちゃったから寂しい!」
「ハメス・ロドリゲス、笑顔可愛いーっ!」。
「あの子も可愛いんだけど!」
と、騒ぐ私に鼻白む娘。
の図。
ことワールドカップに関しては、ルックスオンリーかもしれない。
いやいやサッカーテクニックもあるけれども。
ママはときめきたいだけなの。
女性ホルモン活性化キャンペーンの一環なのよ。
でも、ちゃんとスペインのイニエスタにも癒されてるんだよ。
ルックスだけじゃないよ。
イニエスタに失礼。
ごめんなさいね。
と、最近の娘とのイケメンに関する一連のお話でした。
なんだろうね、イケメンって。