濃厚な花の香りがするイランイラン、好き嫌いが分かれやすい精油です。私も苦手で、持っていても使う機会はあまりありません。

ある日の電車の中。隣に座っていた女性がハンドクリームを塗ったとき、ふわっとした香りがしてきました。最初の印象はハチミツのような甘さ、次に白い花のイメージ、そんな香りです。とてもいい匂いがして、なんだろうと、しばらく考えて思い出したのがイランイランでした(ちなみに、イランイランの花は画像のとおり黄色です)。

あれ、おかしいな? 苦手なんだけど。

そんな風に思っていたら、その女性は次の駅で席を立ち、動きとともにふんわりと花の香りが漂いました。

この出来事から、先入観を捨てるということを教わりました。苦手と思っていた香りも、使い方次第で好きになったり、全然違う姿に変えてみたりできるのだろう、と。

そんなわけで、イランイランを使って自分好みのブレンドを考えてみました。イメージは、イランイランの花の甘さとさわやかなシトラスを第一印象に、グリーン系の奥行きある香りをプラスして、最後にイランイランの濃厚さのかけらを現すという感じです。

イランイランはヘアケアによく使われるということで、今回はこのブレンドでヘアコロンを作ってみました。

◎ ヘアコロン(仕上がり20ml

無水エタノール 5ml
精製水 15ml
イランイラン精油 1滴
ベルガモット精油(ベルガプテンフリー) 2滴
ジュニパーベリー精油 1滴

ビーカーに無水エタノール、精油を入れてかき混ぜます。混ざったら精製水を加えて、もう一度混ぜて保存用のスプレー容器に移します。軽く振ってから、乾いた髪に適量をスプレーします。2週間をめどに使い切ります。

さて、これまでイランイランをほとんど使ってこなかったこともあり、今回のレシピを考えるにあたり、イランイランについて復習しました。

イランイランの精油は、花から水蒸気蒸留法で抽出します。このときに使われるのは同じ原料(花)で、15分~20時間の間に5段階に分けて抽出していきます。最初の15分に「エキストラ・スーパー」と呼ばれる精油が抽出され、次の1時間に抽出されるのがイランイラン・エキストラ、約20時間以内に抽出されるのがイランイラン・コンプリートです。そのほかに、抽出時間の長さにより、イランイラン1級、イランイラン2級、イランイラン3級という種類があります。このように、同じ花から抽出した精油でも名前が違い、成分もそれぞれ異なります。

これらのうち、アロマテラピー専門店でよく売られているのは「イランイラン・エクストラ」と「イランイラン・コンプリート」、そして「イランイラン」です。この単なる「イランイラン」という精油はエクストラとコンプリート以外ということになりますが、それがいったい「どの」イランイランなのだろうか、という疑問が残ったので、今後調べたいと思います。

香水のベースノートに使われることも多いイランイラン、組み合わせ次第でさまざまな表情を見せる香りだと感じました。先入観を持たずに、これからもいろんなブレンドを考えてみたいと思います。